昔。今よりは、少し情勢が落ち着いていた頃。
紆余曲折あって、イスラエルへ旅行に行きました。
私は小心者なので、
飲み物や食べるものにはめちゃくちゃ気を付けていたのですが、
旅程の後半、お腹の具合が悪くなり、保険会社に連絡。
近くの小さなクリニックにお世話になって、一瞬は落ち着いたものの、
やはり体調は回復せず。
ついには、椅子に座るのも辛い位の腹痛になり、
飛行機にはとうてい乗れそうにない。
そんなわけで、保険会社指定の大きい病院に移動。
色んな診察科を行ったり来たり、
CTだかMRIだかを撮ったりした挙句、
そのまま、1週間ほど入院することになりました。
しんどかった。
でも、私は非常に恵まれていました。
担当医師や、巡回に来てくださるスタッフさんは皆穏やかな方でした。
保険会社の方はじめ、たくさんの方にお世話になりました。
本当に感謝しかありません。
日本からはるか遠い異国の地での入院生活の中。
特に印象的だった、医療スタッフさんが二人いらっしゃいます。
一人は、人懐っこそうな男性看護師さん。
大きな病院に移動した私ですが、色んな科をぐるぐる回ることに。
気持ち悪さと苦しさと腹痛の中、
ストレッチャーに載せられて、廊下にて待機していた時、
穏やかそうな看護師さんが、話しかけてきました。
「やぁ!こんにちは~。僕看護師ですー。
どこから来たの?」
「日本からです…」
「そうなの!?本当に?
僕のお姉ちゃんが、この前日本に旅行に行ったんだよ!
つい1か月前とかだったかなぁ。いい国らしいよね。
僕も行ってみたいんだよね~。(*'▽')(ニコニコ)
それで今君は、どうしてここにいるの?」
「お腹がとても痛くて。ここで待機しているように言われて、
●時くらいから、ここにしばらくいるんですけど…」
「えっ!そうなの!(´・ω・`)(ショボン)
ちょっと待っててね。」
そう言い残し、ちょと離れた先にいる
別の女性医療スタッフさんに話かけて、何やら交渉。
なんだか、その女性は声を荒げて、ヘブライ語で怒ってるようにも聞こえる…。
「海外の観光客なんて後に決まってるでしょ!」とか言ってそうだなぁ。
体調には気を付けていたつもりなんですけど。
本当にそうですよね、愚かですよね。
迷惑おかけして、ごめんなさい、と思っていると、
看護師さんAは、穏やかそうな表情で、戻ってきてくださって
「あとちょっとだけ待ってね。すぐ移動できるからね!
じゃあね!」と。
颯爽とどこかへ。
「ありがとうございます…。」
その看護師さんとは、それっきりでお名前もわかりません。
ですが、交渉のおかげか、それからすぐに
廊下から別の場所に移動することができました。
メンタルと治療を繋ぎとめてくださった恩人。
本当にありがとうございました。
もう、一人は研修医の先生。
本当に穏やかでめちゃくちゃ優しい先生だった。
そして、注射針の刺し方がめっちゃ上手い!
何回目かの巡回の時、クッション言葉を並べつつ気になっていた質問をしました。
先生は兵役には、行かれたんですか?と。
すると先生は、
「僕は延期してもらったから、まだ行っていないんだよ。
研修が終わったら、行くんだよ。」
と、穏やかな表情のまま淡々と話されました。
それを聞いて、本当にみんな、兵役に行かなくてはならないのか。
こんなザ・草食系の優男みたいな先生でさえ。
えもいわれぬ寂しさと、不安を感じました。
先生の名前は伺って、メモしたはずだったけれど、
引っ越しの際に、どこかへ失くしてしまいました。
原因は分からない、診断もつかない。
おそらくは、手探りの治療。
1週間の絶食。
このまま日本に帰れないで、死んじゃったりして…?
なんてとてつもない不安に駆られましたが、
イスラエルの先生方のおかげで、無事退院することができました。
感謝してもしきれません。
お世話になった先生方は、今どうされているだろう。
今ごろは予備役とかなのだろうか。
良く知らないし、分からない。
国際政治のことも、難しくてわからない。
誰が良い、悪いの話をしたいのではなく、
これはあくまでも、ただの個人的な思い出の話。
私を助けてくれた方たちは、お元気だろうか。